早めに手を打とう、受け口と反対咬合!

◼️「受け口」と「反対咬合」実は別の状態!?

受け口という言葉は、歯医者さんの世界では使われない、ある種の俗称です。よく似た言葉として、「反対咬合」がありますが、厳密には「受け口」と「反対咬合」は違う状態を表しています。

上のベン図をご覧ください。
①の受け口というのは、骨格の状態を表す言葉です。
上顎の骨に対し、下顎の骨が本来あるべき位置より前方に位置している状態です。②の反対咬合とはあくまでも噛み合わせの状態を表す言葉で、下の前歯が上の前歯より前方に位置している状態を指します。理想的な噛み合わせは上の前歯が下の前歯に対し、前方にある状態で、それと位置関係が反対になっているので「反対咬合」と呼ばれます。

複雑な話をしましたが、受け口と反対咬合が完全にイコールの関係ではないということ、大部分の患者さんは受け口=骨格と反対咬合=噛み方、それぞれに問題を抱えてらっしゃるということだけ頭に置いていただければと思います。

ここでは話を分かりやすくするために、お子さんの顔つきを見た際に「下顎が前方に出ている状態」を受け口という言葉を使って説明していきます。

◼️受け口の原因は?気になったら歯医者さんへ!

「うちの子受け口かも?」と思ったり、親族に受け口の方がいる場合には遺伝性である場合も多いので、小学校入学前に一度歯科医院を受診して頂きたいです。前歯の歯ならびに問題がなさそうでも外から見て下顎が出ているように感じた場合には相談することをお勧めします。

なぜ、こんなに強く書いているか、を説明します。
顎は上顎が先に成長、その後、二次性徴の頃に下顎が遅れて成長するという順番で発育します。

よくある誤解ですが、受け口の原因は下顎が大きい事が原因ではありません。お子さんの受け口は多くの場合、上顎の骨が小さいことが原因です。この状態が続くと、反対咬合、つまり下の前歯が上の前歯よりも前方で嚙むようになってしまい、さらに症状が悪化します。反対咬合だと、下の前歯が上顎が外に向かって大きくなろうする成長の動きを抑制してしまうからです。

さきほどお話ししたように、下顎が成長するころには、上顎の骨格はもうほぼ完成しているので取り返すことが困難になります。なので早めの受診をおすすめしています。

◼️気を付けたい、食事・おやつのこと

日常生活の中で気を付けたいこととしては、「奥歯でしっかり噛むこと」です。お子さんの中には、下顎を前方に出す癖や、奥歯でしっかり咀嚼するのではなくリスのように前歯中心に噛んでしまっている子が多くいます。

これらの日常的な癖が積み重なり反対咬合を誘発し、受け口をより悪化させることがあります。

なので前歯だけではなく、奥歯でしっかり嚙む習慣、もっというと奥歯をよく使うごはん・おやつをあげることが大事になってきます。また、最近多いケースはまだ歯が成長しきっていない時期に硬いものを食べさせている、ということが原因の受け口です。

まだ、成長しきっていない子=奥歯がまだない子に硬い食べ物を与えれば前歯を頑張って使って食べるしかないわけですが、前歯で噛むと基本的には下顎は前方に出すことになります。下顎を前方に出しながら毎日毎回の食事を続ければ当然受け口のリスクは高まります。これを防ぐために、硬すぎないおやつ、しなり感をもったおやつをあげる、というのは一ついい手です。

◼️親御さんだからこそできること=「環境をととのえること」の力

上あごと下あごの成長について触れましたが、お子さんと大人の最大の違いは骨格が成長発育していることです。

骨格自体が大きく変わっていく中なので、大人では考えられないほど症状が改善されることも、逆に急速に悪くなることもあるのがお子さんの口周りです。

成長発育と聞くと「遺伝」を想起される親御さんが多いかと思います。

確かに遺伝的にその子の持つポテンシャルに違いがあり、日常生活をどれだけ気をつけていても反対咬合になってしまったり、虫歯になりやすかったりする場合も存在します。

しかし、実際に歯並びやあごの成長に与える影響でいうと、嚙み方や、飲み込み方など日々の過ごし方(環境要因)のほうが大きいという研究結果※があります。※The use of twins in dentofacial genetic research Am J Orthod Dentofacial Orthop 103,33~38,1993
つまりより良い環境を用意することで、お子さんの歯並びやあごの成長具合をよくできる可能性があるのです。

◼️おやつを変えれば、歯並びが変わる!?

お口周りに良い環境を整えるうえで、軽視できないのが日々食べるおやつです。

食事をする際に口の周りにかかる力は、お子さんの体重とほぼ同等と言われています。

つまりかなりの力をかけて子供は食事をしているのです。

力がかかっている時をうまく使えば、効率的に歯並びや口周りを整えることができます。

ここで、小児歯科の視点から考える理想的な食べ方についてご説明しますと


STEP 1 前歯でかじる
口の中に食べ物を詰め込みすぎると、歯並びが乱れるので
前歯でかじることが大事です。かじることで適量が口の中に入ります。




STEP 2 左右どちらか片側の奥歯で「すり潰すように噛む」
人間本来の噛み方なので、歯と顎への負担が少なく成長にも良いです。



STEP3
すり潰した塊を舌を使って、まとめて(一回で)飲み込む。
飲み込むというのは顎と舌が関係する運動です。
舌が上顎を刺激してくれるので、上顎の成長が促進され、歯が並ぶスペースができやすくなり、歯並びが整うようになります。

の3STEPです

これをおやつの特性に当てはめていくと、

  1. 適量を前歯でかじり取る=ある程度の大きさが必要
  2. すりつぶすように噛める=硬すぎず、柔らかすぎずのしなやかさが必要
  3. まとめられる=繊維質がふくまれていた方がいい

となります

◼️実は怖い、グミ・ガム。硬いもの=歯にいいは間違い

「歯にいい」をうたい文句にしたグミ・ガムは、昔からあります。
これらの商品は子供の歯やあごにとって、明らかに硬すぎます。
硬いから力を入れて嚙む、そうするとあご周りの筋肉が発達しすぎてしまい、エラが張った顔つきになるだけではなく、筋力が付きすぎてしまうので、歯ぎしりの原因にもなります。

「硬いもので歯や顎を育てる」はわかりやすい理屈ではありますが、デメリットを隠している説明です。

また、特にグミは子供がいい食べ方を学ぶには小さすぎますし、噛むとバラバラになってしまい、複数回ポロポロと飲み込むことになる、という点でもお勧めできません。
同様の理屈で、パリパリ・サクサク食感のスナック菓子もダメなおやつです。

◼️ドライフルーツはいいおやつだが、市販品の大部分は不適切・・・だから

  1. 適量を前歯でかじり取る=ある程度の大きさが必要
  2. すりつぶすように噛める=硬すぎず、柔らかすぎずのしなやかさが必要
  3. まとめられる=繊維質がふくまれていた方がいい

これらの条件を満たしてくれるのが、ドライフルーツです。

自然由来の物で健康的ですし、果物本来の栄養素、特に食物繊維、ビタミンやミネラルも豊富に含みます。

ただし、一般的に販売されているドライフルーツの多くは多量の砂糖が使用されていたり、水分量を減らし、カリカリ、パリパリにした物です。

保存食として長く美味しく食べられるという観点では正しいでしょうが、
子どもの食べるおやつとしてはまだまだ不適切と言えます。

 

◼️小児歯科医、ドライフルーツを作る

①   砂糖不使用として、虫歯のリスクを減少させる。
②   適度な硬さや繊維の残り方によって、子供が自然に理想的な食べ方を学び、顎や歯並びがうまく成長発育する。 

この二点に留意した、「歯、ならび顎にいいことがある」おやつとして、ドライフルーツを自分たちの手で作ることにしました。

子供の歯と口周りにちょうどいいしなやかさをどう作り込むか、他のドライフルーツがあまりケアしていない安全性をどう高めていくか、そして毎日お子さんが食べても飽きない美味しさをどう担保するか、開発は難航し、3年の月日と数十回の試作を経てついに「Sodachi歯科ドライフルーツ りんご」が完成しました。



そんなこだわりの詰まった

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ぜひご賞味ください


◼️子供の歯、ならび顎に嬉しい4つのポイント

①口のなかに入れるとき

一口で食べられないよう、お子さんの口の横幅より大きくなる輪切りとしました。噛みちぎる動作と、口の中に入れる適量が学べるようになっています。




②かむとき

「しなやかさ」により、強すぎず弱すぎずの「ちょうどいい強さの噛む力」が自然と身につくことを狙いました。



③飲み込むとき

あえて皮をつけることで。繊維質が口の中で展開され、噛んだりんごが自然にまとまります。このまとまったボールを飲み込むことで、正しい飲み込み方も意識せずとも、身につくように作ってあります。



④虫歯になりにくい、砂糖不使用

歯磨きで簡単に糖分が落とせるように検討しつくした食物繊維量
子供の歯と顎の専門家、小児歯科医師・歯科医師だからこそ開発できた商品だと自負しています。



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