親として、小児歯科医として
胸を張れるものを


 

-きっかけは親御さんからの相談-

大学卒業後、小児歯科医となり、親御さんとお会いする中で一番多く頂いた質問は「子供に安心してあげられるおやつ/間食はなんでしょうか?」というものでした。

『子供たちがおいしそうに食べている顔をみるのは嬉しい・・・けど、虫歯など口周りに与える影響が心配』といった親御さんならではの不安。

年齢を重ね、私自身も親になる中で、この不安はより身に迫った深刻な悩みになりました。

また、臨床経験をつむにつれ、大人では完治させにくく対処療法になってしまう、顎関節症・歯ぎしり・歯並びなどの症状と、子供のころの食事・生活習慣の関係に対しての気付きもふえてきました。

 

-世の中のおやつは危ないものばかりだ-

「安心して子供にあげられるおやつ」を見つけるために、同僚達とネットやコンビニ、 スーパー、ドラッグストアで入手でき、さらに実際に多くの方が口にされているお菓子を一通り試食することにしました。正直この時は既存の製品、例えばグミやガムの中にいいものがあるだろうと思っていましたが、実際に試食をしてみてそれが大きな勘違いだったことに気がつきました。

ここで、小児歯科の視点から考える理想的な食べ方について説明をします。

  • ⼝の中に⼊れる時)前歯でかじりとる
  • 噛む時)左右の奥⻭どちらか片側を使って、すりつぶすように噛む
  • 飲み込む時)⻭で噛んですりつぶした塊を⼀回で飲み込む

この3ステップがとても重要です。

これをおやつの特性に当てはめていくと

  • 適量を前歯でかじりとる=ある程度の大きさが必要
  • もぐもぐとすりつぶす=適度な硬さが必要
  • まとめられる=繊維質がふくまれていたほうが良い

となります。

この視点で見てみると・・・ 


『「歯にいい」「顎を育てる」を謳い文句にしているグミやガムはそもそも小さすぎるし、硬すぎるから、かみ方や顎がおかしくなってしまう。』

『スナック菓子はサクサク食感でおいしいけど、縦方向に噛むことしかしなくなってしまう。また口の中でバラバラになってしまうから、悪い飲み込み方になってしまう・・・』

など、ほっとけない問題を抱えた商品が多く、全面的にお勧めできるものは見つかりませんでした。

特に、歯科学的にあまり正しいとはいえない前提で開発された商品、効能を過大に誤認させかねない商品が多いことにもショックを受けました。

『このままでは、将来、口周りに問題を抱えるお子さんが今より増えてしまう』

『人生百年時代、口周り、更に骨格全体に問題がある状態で生活するのは、QOLの観点からも問題だ』

『親御さんに、歯科医院という限られた接点ではなく、広く情報をお届けすることはできないか』

こうして「Sodachi歯科」としての情報発信活動
さらに「Sodachi歯科ドライフルーツ」の三年に渡る研究開発が始まりました。






- 議論と研究の日々 -

既存製品の問題点はわかったものの、実際に一つのモノとして創り上げていくのは至難の業でした。アイデアや解決の方法がなかなか思いつかなかったので、歯科以外の各分野の専門家の意見を聞き、さんざん議論をしました。そこで「人間の骨格・歯並びは自然の中で暮らすことを前提に進化してきた」ということを改めて認識しました。

つまり、(もっと柔らかいグミ)、(口の中でまとまりやすいスナック菓子)・・・といった加工を強めていくアプローチではなく、自然由来の食材をベースに作っていくことが課題解決の最短距離だと気が付きました。

そしてこの気付きから、多種多様な食材と調理法を試し、ドライフルーツにはポテンシャルがある、という結論にいたりました。



-「しなやかさ」を確立せよ-

どの果物・野菜が一番口周り、顎の発育によいのか? 数十回の試作の結果お子さんにとって一番良い食感・そして口の中でのまとまり感になるのは「りんご」・・・だという手ごたえを得ました。

しかし、りんごでさらに細かく試作を重ねていくと、ある試作品では納得のいくしなやかさとまとまり感になっているのに、とある試作品では硬すぎる食感になってしまう。。。といった問題に直面しました。

試作と研究を重ねたのちに分かったのですが、通常のドライフルーツの製造ではOKとされる水分量のばらつきが、私たちがもとめる食感を損なってしまっていたのです。

水分量は季節によっても、品種によっても変わります。これを年間通じて安定させるために製造工場と何度も何度もやりとりを重ね、我々が求めるしなやかさを担保できる製法を確立しました。


 

-おやつは、美味しくなくっちゃ-

ここまで食感の話ばかりしてきましたが、我々が目指すものは毎日のおやつです。「お子さんが毎日食べたくなるおいしさ」をどう実現するかも大きなテーマでした。

市販のドライフルーツの中にはおいしさを担保するために、砂糖や蜂蜜などを添加しているものがあります。しかし、砂糖を添加していくとどうしても虫歯リスクが増加するので、この方法は採用したくありませんでした。

製造方法でおいしさを増す、という手法もあるのですが、先ほど触れたように食感を狙い通りにするために苦労して確立した製造方法を変えるわけにもいかない・・・

「 無添加にこだわる、食感と製法にもこだわる、その上で味を良くする 」
そのためには大元のりんごを美味しいものにするしかない、と考え、通常はドライフルーツにしない立派な国産りんごを原材料とすることを決めました。





-子供には健康に育つ力がある-

納得のいく食感・おいしさを達成したのち、最後にどんな商品としてみなさんにお届けするか、には発売直前まで試行錯誤を重ねました。

電動歯ブラシなどで見られるような商品とアプリを連携させることで、買い忘れを防止する、より良い使い方をコーチングする、といったアイデアも検討しましたが、アプリの初期設定と定期的な操作の負担を考えると親御さんにもお子さんにもメリットがない、と考えて開発を止めました。 

代わりにドライフルーツ自体の形状を「親御さんの指導がなくても、お子さんが無意識のうちにいい食べ方を学習できるようにする」点から徹底研究しました。


具体的には 

  1.  口の中に入れるとき
    一口で食べられないよう、お子さんの口の横幅より大きくなる輪切りとしました。嚙みちぎる動作、口の中に入れるべき適量が、ひとりでに学べるようになっています。

  2. かむとき
    「しなやかさ」により、強すぎず弱すぎずの「ちょうどいい強さの嚙む力」が自然と身につくことを狙いました。

  3. 飲み込むとき
    あえて皮をつけることで、繊維質が口の中で展開され、嚙んだりんごが自然にまとまります。このまとまったボールを飲み込むことで、正しい飲み込み方も意識せずとも、身につくように作ってあります。

この3点にこだわって、りんごの厚さと一枚あたりのサイズを決めています。

パッケージデザインは「 毎日に寄り添う前向きさ」をテーマに開発しました。お子さんの健康を願う親御さんの気持ちはとても強く、ともするとストレスにもなります。お子さんを思う気持ちに優しく寄り添う親切さの象徴としての白、そして情報をスムーズに伝えられる黒、前向きさを内包するりんごの赤、そして我々が目指す整った口まわりを象徴する図形で構成しました。

商品をみなさんのもとにお届けする際に使うダンボールにもこだわりがたくさん詰まっています。通常より強度の高いダンボールを使っているのです。お子さんからのプレゼント(折り紙とかどんぐりとか・・・)」や、お子さんのおもちゃを仕舞ってもらえるようにとチーム全員で議論した結果です。ロゴマークで採用した ( )の中にお子さんのお名前や、箱の中に入っているものを書いていただくなど子育てにご活用いただければ、と考えています。

 

 

-私たちの願い-

こうした試行錯誤、研究開発の末に、私たちの第一弾商品
「Sodachi歯科ドライフルーツ」が完成しました。

歯と顎の健全な成育のことを考え
適度なしなやかさと口の中でのまとまり感を追求した、
私たちの知識とこだわりを詰めに詰めたとても高機能なおやつです。

子供には、健康に育つ力があります。

その力を引き出し・伸ばす、そして一人でも多くのお子さんが、人生を悩みなく、そしてもって生まれた才能や個性を最大限発揮できる骨格・歯並びをもてるようにする。

これが私たちの大きな夢であり、強い願いです。
実現に向け、チーム一同一層努力してまいります。


Sodachi歯科 運営チーム一同