実は・・・治しにくい歯ぎしり。どうしたらいい!?
◼️「歯ぎしり」は気付きやすいけど・・・治しにくい!?
歯ぎしりは、歯と歯がこすれる音がしたり、目で見てわかるくらい口が動くこともあり、親御さんが気づきやすい癖です。ただし、根本治療はなかなか難しく、上手く対処することでデメリットを少しでも回避していく、というアプローチになります。
◼️歯ぎしりのデメリット
では、歯ぎしりの代表的な4つのデメリットについて記載します。
①歯並び、噛み合わせを悪化させる
成長中のお子さんの場合、必要以上の力で噛んでしまうと、奥歯が本来生えるべき十分な高さまで出てこられず、過蓋咬合(かがいこうごう)の出っ歯さんになってしまう事が多いです。
②顎関節症になりやすい
噛む力が強くなりすぎているため、歯だけではなく、顎全体にかかる負担が増え、結果的に顎関節症のリスクを高めます。顎関節症は大人の病気だと思われるかもしれませんが、早い人だと中学生の頃から口を開けるたびにカクカク音がしたり、大きく口を開けると痛みを伴うなどの症状に見舞われますので、注意したいところです
③歯がすり減ったり、折れる
最も想像がつきやすい内容だと思います。実際、我々歯科医師は歯のすり減り方などで歯ぎしりを見分けることが多いです。歯が折れることは、虫歯、歯周病と並ぶ、抜歯の大きな原因の一つです。
④歯周病が悪化しやすい
噛む力が大きくかかると歯周病の進行速度が増します。ご自身が子供の頃を思い出して下さい。大人の歯に生え変わる時、グラグラした歯が口の中にあるとすごく気になりましたよね?歯周病になって歯がぐらついている状況もこれとよく似ていて、グラグラしている場所を避けて噛むようになります。これは意識がある時、つまり起きている時には効果がありますが、睡眠中など意識がない時はこの調整ができないのでグラついた歯にも力をかけてしまいます。歯軋り・食いしばりの多くは寝ている時に起きるので、グラついた歯をよりぐらつかせるような動きになってしまいます。このグラつきが大きくなっていけばいずれ抜歯になってしまうので、注意が必要な症状であることがわかっていただけたかと思います。
以上のように歯ぎしり・食いしばりの癖というのはデメリットが多く存在します。
◼️歯ぎしりの治療は、結構難しい。
マウスピースを作り、噛む力から歯を守ることはある程度可能ですが、歯ぎしりという癖自体が改善される訳ではありません。マウスピースという器具は、矯正にもつかう場合もあるものです。なので成長中のお子さんが付けると、顎の発達・成長に悪影響を及ぼす場合が多く、積極的に使うことはありません。
歯軋りの大きな原因としてストレスが挙げられますが、これもコントロールすることは困難です。以上の点からなかなか対応に困るのが「歯ぎしり」です。
◼️歯ぎしりを「する前提で対策する」
根本的な治療は中々難しいからこそ「 歯ぎしりをする前提で、歯や顎に対する負担を減らせる方法 」を考えるのが、一つの正解だと私は考えています。ここで、注目したいのは噛み方です。
具体的に言うと、「縦噛みをしない」、正しい物の噛み方・食べ方を身につける事を重要視しています。縦噛みとは、下顎を上下に真っ直ぐ動かして噛む方法のことを言います。理想的な噛み方は少し左右に顎をずらしながら片側で嚙んでいく、というプロセスです。この場合嚙む力が直線的に顎や歯に入る時間は少なくて済みます。つまり負担が少ないのです。
一方、「縦噛み」はただ上下に顎が動いているため、嚙む力がそのまま、まっすぐ歯や顎に加わります。これが大きな負担となってしまうのです。
また、特に小さなお子さん(3歳前後くらいまで)は硬いものを食べさせないことが非常に大事です、硬いものの食感が癖になるお子さんは結構いらっしゃって、氷をバリバリ噛む、大人でも噛むと疲れるハード系のグミを食べたがるお子さんが増えている印象があります。
硬いものを噛むと、噛む力がつきすぎるので歯軋り・食いしばりをした際に、歯に伝わる力が強くなり、よりダメージが増えてしまいます。なので、硬いおやつ・お菓子はできる限り避けましょう。
もし、歯ぎしり食いしばりが癖としてあったとしても、普段から正しい咀嚼方法とちょうどいい噛む力を身につけていればそのデメリット・ダメージを最小限に抑えることが可能です。お子さんの場合であれば毎日のおやつでそれらのトレーニングがする、というのがおすすめです。
◼️おやつを変えれば、噛み方、そして歯並びが変わる!?
お口周りに良い噛み方、環境を整えるうえで、軽視できないのが日々食べるおやつです。
食事をする際に口の周りにかかる力は、お子さんの体重とほぼ同等と言われています。
つまりかなりの力をかけて子供は食事をしているのです。
力がかかっている時をうまく使えば、効率的に歯並びや口周りを整えることができます。
ここで、小児歯科の視点から考える理想的な食べ方について説明をしますと
STEP 1 前歯でかじる
口の中に食べ物を詰め込みすぎると、歯並びが乱れるので
前歯でかじることが大事です。かじることで適量が口の中に入ります。
STEP 2 左右どちらか片側の奥歯で「すり潰すように噛む」
人間本来の噛み方なので、歯と顎への負担が少なく成長にも良いです。
STEP3
すり潰した塊を舌を使って、まとめて(一回で)飲み込む。
飲み込むというのは顎と舌が関係する運動です。
舌が上顎を刺激してくれるので、上顎の成長が促進され、歯が並ぶスペースができやすくなり、歯並びが整うようになります。
の3STEPです
これをおやつの特性に当てはめていくと、
- 適量を前歯でかじり取る=ある程度の大きさが必要
- すりつぶすように噛める=硬すぎず、柔らかすぎずのしなやかさが必要
- まとめられる=繊維質がふくまれていた方がいい
となります
◼️実は怖い、グミ・ガム。硬いもの=歯にいいは間違い
「歯にいい」をうたい文句にしたグミ・ガムは、昔からあります。
これらの商品は子供の歯やあごにとって、明らかに硬すぎます。
硬いから力を入れて嚙む、そうするとあご周りの筋肉が発達しすぎてしまい、エラが張った顔つきになるだけではなく、筋力が付きすぎてしまうので、歯ぎしりの原因にもなります。
「硬いもので歯や顎を育てる」はわかりやすい理屈ではありますが、デメリットを隠している説明です。
また、特にグミは子供がいい食べ方を学ぶには小さすぎますし、噛むとバラバラになってしまい、複数回ポロポロと飲み込むことになる、という点でもお勧めできません。
同様の理屈で、パリパリ・サクサク食感のスナック菓子もダメなおやつです。
◼️ドライフルーツはいいおやつだが、市販品の大部分は不適切・・・だから
- 適量を前歯でかじり取る=ある程度の大きさが必要
- すりつぶすように噛める=硬すぎず、柔らかすぎずのしなやかさが必要
- まとめられる=繊維質がふくまれていた方がいい
これらの条件を満たしてくれるのが、ドライフルーツです。
自然由来の物で健康的ですし、果物本来の栄養素、特に食物繊維、ビタミンやミネラルも豊富に含みます。
ただし、一般的に販売されているドライフルーツの多くは多量の砂糖が使用されていたり、水分量を減らし、カリカリ、パリパリにした物です。
保存食として長く美味しく食べられるという観点では正しいでしょうが、
子どもの食べるおやつとしてはまだまだ不適切と言えます。
◼️小児歯科医、ドライフルーツを作る
① 砂糖不使用として、虫歯のリスクを減少させる。
② 適度な硬さや繊維の残り方によって、子供が自然に理想的な食べ方を学び、顎や歯並びがうまく成長発育する。
この二点に留意した、「歯、ならび顎にいいことがある」おやつとして、ドライフルーツを自分たちの手で作ることにしました。
子供の歯と口周りにちょうどいいしなやかさをどう作り込むか、他のドライフルーツがあまりケアしていない安全性をどう高めていくか、そして毎日お子さんが食べても飽きない美味しさをどう担保するか、開発は難航し、3年の月日と数十回の試作を経てついに「Sodachi歯科ドライフルーツ りんご」が完成しました。
そんなこだわりの詰まった
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◼️子供の歯、ならび顎に嬉しい4つのポイント
①口のなかに入れるとき
一口で食べられないよう、お子さんの口の横幅より大きくなる輪切りとしました。噛みちぎる動作と、口の中に入れる適量が学べるようになっています。
②かむとき
「しなやかさ」により、強すぎず弱すぎずの「ちょうどいい強さの噛む力」が自然と身につくことを狙いました。
③飲み込むとき
あえて皮をつけることで。繊維質が口の中で展開され、噛んだりんごが自然にまとまります。このまとまったボールを飲み込むことで、正しい飲み込み方も意識せずとも、身につくように作ってあります。
④虫歯になりにくい、砂糖不使用
歯磨きで簡単に糖分が落とせるように検討しつくした食物繊維量。
子供の歯と顎の専門家、小児歯科医師・歯科医師だからこそ開発できた商品だと自負しています。
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